【ゴミ収集車作業員】給料は高い？低い？年収〜ボーナス・退職金まで徹底解説！公務員vs民間で違いも

ゴミ収集車の作業員は給料が高いのか、それとも安いのか。気になる年収事情や、ボーナス・退職金の有無など、気になる待遇面について詳しく解説します。公務員と民間企業、それぞれの違いにも触れつつ、ゴミ収集作業員の「リアルな収入」に迫ります。

ゴミ収集車作業員の仕事内容と求められる資格

ゴミ収集車作業員の主な仕事内容

ゴミ収集車作業員の主な仕事は、一般家庭や事業所から排出されるゴミの回収です。各家庭や事業所を巡回しながら、決められた曜日・時間に出されたゴミを収集車に積み込んでいきます。ゴミはその種類に応じて分別されているので、作業員はそれを適切に収集車の中で仕分けしながら積載していく必要があります。

回収したゴミは、そのまま処理施設へ運搬します。ゴミ処理場に着いたら、収集車からゴミを降ろす作業を行います。ゴミ収集作業員の仕事は、ゴミを回収して運ぶだけではありません。ゴミ出しのルールを守らない住民に対しては、適切な指導・啓発を行うのも大切な役割です。

また、ゴミ収集車の点検・清掃・メンテナンスも作業員の仕事の一つです。

こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください

2024年6月19日 ゴミ収集の正社員がきついと言われる理由5選！働く上のメリットも併せて解説！

ゴミ収集車作業員に必要な資格

ゴミ収集車を運転するためには、中型免許以上の運転免許証が必要です。また、ゴミ収集車に備え付けられている、ゴミを持ち上げるためのアーム操作には、玉掛け技能講習の修了証が必要なケースもあります。

フォークリフトの運転資格を取得しておくと、ゴミ収集作業の幅が広がります。ゴミ処理場での荷下ろし作業などでフォークリフトを使用することがあるためです。

この他にも、ゴミ収集車のメーカーや自治体によって、運転・操作に必要な特別な講習を設けているケースがあるので、確認が必要です。

ゴミ収集車作業員の給料

全国の平均年収は約400万円

ゴミ収集車作業員の全国平均年収は、約400万円と言われています。この数字は、民間企業と地方自治体（公務員）の両方を含めた平均値です。

ゴミ収集作業員の平均月収は、およそ20万円〜30万円程度。時給換算では1,000円〜1,500円ほどになります。アルバイトやパートなど非正規雇用の場合は、時給1,000円前後が相場です。

ただし、ゴミ収集車の運転手として正社員雇用されれば、年収600万円以上も夢ではありません。公務員の場合は、同じ年代の民間企業員よりも高い給与水準を期待できるでしょう。

経験年数と年収の関係

ゴミ収集車作業員の給与は、経験年数に比例して上昇していく傾向にあります。

20代で350万円前後、30代で450万円前後が相場だと言われています。ベテランともなれば、年収500万円以上も夢ではありません。

ゴミ収集の仕事は、体力的にきついイメージがありますが、それに見合った高い給与水準が保証されているのです。
「3年経験者は月収30万円」といった求人もよく見かけるので、ゴミ収集車の仕事は「稼げる仕事」と言えそうです。

ボーナス・退職金の有無と額

ボーナス

ゴミ収集作業員のボーナス事情は、勤務先の企業によって大きく異なります。

公務員の場合は、基本的に年2回のボーナス（期末手当・勤勉手当）が支給されます。その額は、年収の2〜4ヶ月分にもなります。

一方、民間企業で働く場合は、ボーナス制度がない、あってもごくわずかな額しか支給されないケースが多いようです。ボーナスの有無や支給額は、会社の業績や財務状況に大きく左右されるのです。

ただし、大手の民間企業であれば、ボーナス制度が充実している場合もあります。ゴミ収集作業員の平均的なボーナス額は、年収の1〜3ヶ月分程度だと言われています。

退職金

ゴミ収集作業員の退職金も、ボーナス同様に勤務先の企業による差が大きいと言えます。

国家公務員や地方公務員の場合は、基本的に全員に退職金が支給されます。定年まで勤め上げた場合の退職金の平均額は、2,000万円以上になるケースもあるようです。

民間企業の場合、中小企業を中心に、退職金制度がないところも少なくありません。一方、大企業であれば、公務員並みの手厚い退職金制度を整備しているケースもあります。

退職金の金額は、勤続年数に比例して増えていきます。ゴミ収集作業員として長く働き続けられるかどうかが、退職金額に大きく影響してくるのです。

給料に影響する要因

雇用形態による違い

ゴミ収集作業員の給料は、雇用形態によって大きな差が出ます。

正社員として雇用されている場合が最も高い給料を期待できます。正社員であれば、賞与（ボーナス）の支給や、福利厚生の充実度も高くなります。

次に給料が高いのが契約社員です。正社員ほどではありませんが、パートやアルバイトよりは待遇が良いケースが多いです。

パート・アルバイトで働く場合の給料は、正社員や契約社員を下回るのが一般的です。ただし、時給換算では高めに設定されているケースもあります。

地域差

ゴミ収集作業員の給与水準は、勤務地による差も大きいです。

全国的に見ると、東京・神奈川・愛知・大阪などの大都市圏の方が、地方都市よりも給料が高い傾向にあります。特に、関東・東海・関西の三大都市圏が、全国でも屈指の高給地帯だと言えます。

ただし、都市部は物価も高いので、実質的な収入は地方とそれほど変わらない場合もあります。

一概に「都会の方が良い」とは言えないのが実情のようです。地方都市でも、ゴミの排出量が多い自治体などでは、比較的高い給与水準を誇っているケースがあります。

ゴミ収集車の歴史と職人の地位

現在、ゴミ収集は街の環境美化や衛生管理に欠かせない、重要な公共サービスの一つです。

しかし、その歴史を紐解くと、ゴミ収集は長らく差別的な扱いを受ける職業でした。特に江戸時代から明治・大正期にかけては、被差別部落の人々が主にゴミ収集の仕事に従事していたのです。

戦後になると、高度経済成長とともに国民の環境意識が高まり、ゴミ収集の職人の社会的地位も少しずつ向上してきました。現在では、ゴミ収集作業員の処遇改善が進み、給与面でも一定の評価を受けるようになってきているのです。

まとめ

ゴミ収集作業員の平均年収は、全国平均で400万円程度と言われています。20代で350万円前後、30代で450万円前後が相場です。

ゴミ収集車の運転手として正社員雇用されれば、年収600万円以上も夢ではありません。公務員の場合は、同じ年代の民間企業員よりも高い給与水準を期待できるでしょう。

ただし、ゴミ収集作業員の給料は、雇用形態や勤務地、経験年数などによって大きく変動します。一概に「高い」とか「安い」とは言えないのが実情です。

かつて「きつい割に給料が安い」と言われたゴミ収集の仕事も、今では重要な公共サービスの担い手として認知され、給与面での待遇改善が進んでいます。

ゴミ収集作業員の仕事は、「稼げる仕事」としてクローズアップされつつあるのです。