テールゲートリフター特別教育をする講師には資格が必要?社内での実施方法を解説

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2024年2月1日より、テールゲートリフターを使用した荷役作業に特別教育が義務付けられました。事業者は社員に対して、適切な教育を行わなければなりません。

しかし、「社内にテールゲートリフター特別教育の講師となる人材がいない」「外部の講習は予約が取れない」など、教育実施の壁にぶつかっている企業も少なくないのではないでしょうか。

本記事では、テールゲートリフター特別教育の講師に関する要件や、社内教育の進め方について詳しく解説します。

自社に合った教育体制を整え、労働災害防止とコンプライアンス確保に万全を期すための情報をお届けしましょう。

この記事を読んだらわかること
  • テールゲートリフター特別教育の講師に必須の資格はない
  • 社内講師に求められるのは専門知識と指導力
  • 外部機関の講師育成プログラムを活用するのも有効
  • 専任講師がいなくても教育は実施できる
  • 特別教育の社内実施は安全とコンプライアンスの面で重要
  • 自社の業務に特化した教育が可能なのが社内実施のメリット

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テールゲートリフター特別教育をする講師に資格は必要ない

講師に求められるのは専門知識と実務経験

テールゲートリフター特別教育の講師を務めるのに、特定の資格を取得する必要はありません。厚生労働省の通達でも、講師の要件について資格の記載はなく、「十分な知識・経験を有する者」とされています。

つまり重要なのは、テールゲートリフターの構造や操作方法、関連法令、安全対策などに関する専門知識と、実際の業務経験に基づく実践的なノウハウです。講師には、受講者の理解度に合わせて要点を分かりやすく説明する指導力も求められます。

社内でテールゲートリフター特別教育の講師を務めるなら、荷役作業の現場責任者など、豊富な実務経験と高い安全意識を持つベテラン社員が適任でしょう。一方、専門性が十分でない場合は、外部の専門機関の講師育成プログラムを活用するのも一つの方法です。各機関の提供する教育内容を確認し、自社に合ったプログラムを選ぶとよいでしょう。

テールゲートリフターとはそもそも何かに関しては下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

テールゲートリフターとは?基本知識から特別教育義務化まで一挙解説!

社内でテールゲートリフター特別教育を実施する2つの方法

社内でテールゲートリフター特別教育を実施するには、大きく2つの方法があります。自社で講師を育成するか、外部の講師育成プログラムを活用するかです。

社内講師を育成する

まず、自社で講師を育成する方法。テールゲートリフターの取扱いに精通したベテラン社員に、指導力を身につけてもらうのがポイントです。研修で専門知識を深めつつ、現場でOJTを重ねて指導スキルを磨いていきましょう。育成には時間と手間がかかりますが、自社の業務に即した最適な教育が可能になります。

外部の講師育成プログラムを活用する

次に、外部の講師育成プログラムを活用する方法を見ていきます。いくつかの専門機関が、テールゲートリフター特別教育の指導者向け研修を提供しています。

全国登録教習機関協会の講師育成プログラム

運転教育に定評のある全国登録教習機関協会では、テールゲートリフターの知識と操作スキルに加え、指導力も身につく講師養成講座を開催。座学と実技の2日間コースで、定期的に全国各地で実施されています。受講料は会員36,000円非会員50,000円です。

CIC日本建設情報センターの講師育成プログラム

各種資格試験対策講座で知られるCIC日本建設情報センター。テールゲートリフター講師向けにも、知識と指導法を学ぶ研修を用意。

講師向けのコースは座学が中心の1日コースを定期開催しており、受講料は44,000千円です。

作業者向けのコースは、学科4時間と実技2時間の16,500円の1日コースを定期開催しています。

陸災防の講師育成プログラム

陸運業界の労働災害防止を推進する陸災防は、テールゲートリフター教育指導者講座を提供。関連知識と実技指導のポイントを座学で詰め込む1日コースです。会員35,200円、非会員45,100円で受講できます。

外部の育成プログラム3社の比較表

コースの対象費用
全国登録教習機関協会講師会員36,000円、非会員50,000円
CIC日本建設情報センター講師と作業者講師44,000円、作業者16,500円
陸災防団体会員35,200円、非会員45,100円
外部のプログラムの比較

各プログラムの内容と日程、費用を比較検討し、自社に適したものを選んで講師を計画的に育成していきましょう。専門機関のノウハウを活用して効率良く知識とスキルを身につけられるのが利点です。社内講師の育成と併用することで、自前の指導体制を強化しつつ、教育の質を高められるでしょう。

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社内に専任の講師を設置しなくてもよい理由

自社でテールゲートリフター特別教育を実施するには、社内講師の確保が必須だと思われるかもしれません。しかし必ずしも専任講師を設ける必要はなく、外部リソースを活用する方法もあります。

外部研修機関を利用できる

テールゲートリフターに特化した専門研修機関が、座学と実技を組み合わせた特別教育を提供しています。講師は豊富な知識と指導経験を持つプロフェッショナル。社員を外部研修に派遣することで、自社に講師がいなくても、確実に必要な教育を受けさせられます。

CIC日本建設情報センターの研修はこちら

出張講習サービスを活用できる

教育機関の中には、企業に講師を派遣する出張講習サービスを行っているところもあります。自社で会場を用意すれば、講師が出向いて来てくれるので、社員の移動時間を節約できます。専門講師による質の高い教育を、自社施設で効率的に実施可能です。

外部の教育リソースを有効活用することで、専任講師を置かずとも、十分な教育体制を整えられます。社内講師の育成と併用し、予算や期間、自社の特性に合わせて柔軟に運用していくのがおすすめです。

陸災防の出張講習はこちら

テールゲートリフター特別教育の重要性と社内実施のメリット

労働災害防止と法令遵守の観点から重要

テールゲートリフターの操作を誤ると、荷物の落下や作業者の転落など、重大な労働災害につながるリスクがあります。こうした事故を防止し、従業員の安全を守るには、特別教育を通じて適切な知識とスキルを身につけさせることが不可欠です。また、特別教育の実施は労働安全衛生法でも義務付けられており、法令順守の面からも重要な意味を持ちます。

社内実施によるコストと時間の節約

特別教育を社内で行えば、外部機関の受講料や交通費、拘束時間の削減につながります。自社の生産スケジュールに合わせて柔軟に日程を設定でき、繁忙期と重ならないよう計画的に実施可能。社員の業務負担を最小限に抑えつつ、効率的なスキルアップを図れるのが社内教育の利点です。

自社の業務に特化した教育が可能

社内講師が教育を担当することで、自社の業務内容や使用機材に即した、きめ細かい指導が行えます。現場の実情に沿った具体的な事例を交えて分かりやすく解説することで、作業手順の習得を促進。専門用語の理解度チェックや実技の反復練習など、個々の習熟度に合わせたフォローも可能になります。こうした実践的な教育は、業務への速やかな知識とスキルの定着に役立つでしょう。

まとめ:テールゲートリフター特別教育を社内で効果的に実施する5つのポイント

テールゲートリフター特別教育を社内で効果的に実施する5つのポイント
  • 特別教育の講師には資格より知識と経験が重視される。専任講師は必須ではない
  • 社内講師の育成には外部機関のプログラムを活用するのが効率的
  • 外部研修派遣や出張講習など、講師不在でも教育を実施する方法はある
  • 教育の社内実施は、労働災害防止とコンプライアンスの両面で重要
  • 社内講師なら、自社の業務に特化した実践的な教育が行える

社内でテールゲートリフター特別教育を適切に実施するには、自前の指導体制の強化と外部リソースの有効活用がカギを握ります。自社の人材と予算、業務特性を見極めつつ、最適な講師の確保と育成の方法を選択しましょう。着実に教育を積み重ねることが、従業員の安全と会社の信頼を守る土台となるはずです。

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