配達員の給料はいくら？向いている人やキャリアアップも併せて徹底解説！

配達員は社会を支える重要な仕事ですが、その平均年収は全業種平均を下回っています。しかし、配達員のやりがいは収入だけでは測れない魅力があります。ここでは、配達員の給与水準や仕事の特性、必要な資格、そしてキャリアアップの可能性について詳しく解説します。

配達員の平均年収と給与水準

平均年収380万円

配達員の給料は、他の職種と比べて高いのでしょうか？気になるところですよね。厚生労働省の調査によると、宅配便配達員の平均年収は約380万円。一方、国税庁の民間給与実態統計調査では、日本の給与所得者全体の平均年収は443万円となっています。

つまり、配達員の平均年収は全業種平均よりも60万円以上低いことがわかります。配達員の給料は平均的に見ると、それほど高くはないといえるでしょう。とはいえ、この数字はあくまで平均。配達員の収入は会社や仕事内容によってかなり変動します。

収入を左右する3つ要因

では、配達員の収入を左右するのはどんな要因でしょうか。大きなポイントは以下の3つです。

配達先件数が多く、効率的に配達できるエリアを担当していれば、その分収入は増えます。歩合制の会社で働き、目標を上回る成績を収められれば、さらに高い収入を得られるでしょう。

経験を積んで高度な配達スキルを身につければ、難易度の高い配達を任されるようになり、それが収入アップにつながります。会社の待遇面だけでなく、配達員個人の努力と工夫で、平均以上の収入を目指すことは十分可能なのです。

配達員の仕事のやりがいとキャリアアップ

安定した需要と社会貢献度の高さ

EC市場の拡大により、小口の荷物配送へのニーズは年々高まっています。そのニーズに応えるために、配達員の存在は欠かせません。景気に左右されにくく、安定的な需要が見込める職種だといえるでしょう。

一方で、大切な荷物を預かり、確実に届ける配達員の仕事は、社会貢献度がとても高いもの。荷主や荷物を受け取る人から直接「ありがとう」と言ってもらえる機会も多いはず。自分の仕事が誰かの生活を支えている、そう実感できるのは配達員ならではのやりがいですよね。

収入面では全業種平均より低めですが、社会になくてはならない仕事であることは間違いありません。「世の中に必要とされている」という充実感を感じながら働けるのは、何よりの魅力ではないでしょうか。

ステップアップの方法とキャリアパス

配達員としてがんばれば、それがすなわち会社内でのステップアップにつながります。経験を積んで高い評価を得られれば、配達エリアの拡大や、より難易度の高い配送業務を任されるように。それが収入アップや、やりがいの向上につながるでしょう。

キャリアアップを目指すなら、中型免許やフォークリフト免許の取得もおすすめ。配送範囲が広がるだけでなく、社内での重要ポストに就きやすくなります。将来的には、配送のマネジメントや後進の指導を担当する立場になることも夢ではありません。

配送エリアのリーダーから、営業所の管理職、さらには本社勤務へ。地道な努力を重ねることで、そんなキャリアパスを描くこともできるはずです。配達員として誇りを持って働き続ければ、必ず道は開けるでしょう。

まずは目の前の仕事に全力で取り組むこと。ステップアップの第一歩は、そこから始まります。安心・安全・迅速な配送を実現すべく、日々精進を重ねていきましょう。

配達員に向いている人の3つの特徴

1人での作業が好きな人

配達員は、基本的に1人で仕事をこなします。もちろん、研修時は先輩と一緒だったり、荷物の積み下ろしで同僚と協力したりする場面もあります。でも、配達先への移動中や配達時は、ずっと1人。自分の判断とペースで仕事を進められる環境なんです。

だから、1人の時間を楽しめる人は配達員に向いているんですね。逆に、同僚とよく話したい、すぐ相談したいタイプの人には不向きかもしれません。1人で黙々と働くことにストレスを感じるようでは、配達員は長く続けられません。

体力と運転技術に自信がある人

「配達員＝運転の仕事」というイメージが強いですよね。たしかに、配達員にとって運転技術は超重要。でも、それと同じくらい大切なのが体力です。

1日中車を運転する上、荷物の積み下ろしも自分で行います。女性でも重いものを運ぶことがあるんです。座りっぱなしのデスクワークとは違い、体を動かす機会が多いのが配達員の仕事。

事故のリスクを減らし、効率よく配達するには、運転技術は欠かせません。加えて、1日乗り切る体力も必要です。両方に自信がある人は、配達員に向いているといえるでしょう。

仕事に責任感を持てる人

配達員は、荷主から預かった大切な荷物を運びます。荷物を無事に届けることが、配達員の何よりの責務。たとえ小さな荷物でも、中身は荷主にとって大切なものかもしれません。

荷物を雑に扱ってつぶしてしまったり、配達が遅れて荷主を困らせたりしないよう、責任感は重要です。配達先の人とのやり取りでも、ひと言ひと言が会社の印象を左右します。

こうした責任の重さをわかっていて、それでもやる気が出る。そんな人なら、配達員として成長できるはずです。単なるモノとしてではなく、荷物に宿る『想い』を大切にできる責任感。それが配達員に欠かせない資質だといえますね。

配達員に必須の資格と取得方法

必須の普通免許

配達員に応募する際、ほとんどの会社で必須とされているのが普通自動車第一種運転免許、いわゆる普通免許です。普通免許で運転できるのは、車両総重量3.5トン未満、最大積載量2トン未満の自動車。軽自動車も含まれます。

配達員の仕事では、普通車や軽トラックを使うことが一般的。中型車を運転する機会もあるかもしれませんが、まずは普通免許の取得が第一歩です。

免許を取得するには、指定自動車教習所で所定の教習を受ける必要があります。技能と学科の試験に合格すれば晴れて免許ゲット。合宿免許などを活用すれば、短期間で集中的に取得できますよ。

あると有利な中型自動車運転免許

配達員の中には、大型の荷物を運ぶために中型トラックを使う人もいます。その場合、必要になるのが中型自動車第一種運転免許。車両総重量7.5トン以上11トン未満、最大積載量4.5トン以上6.5トン未満の自動車を運転できます。

中型免許は、普通免許を取得してから通算して2年以上経過していないと取得できません。免許を持っているに越したことはありませんが、採用時に必須条件とされることは少ないでしょう。

ただ、配送業界では中型免許をお持ちの方を歓迎しているところが多数。中型免許があれば、キャリアの選択肢が広がるはずです。会社によっては、入社後に中型免許の取得を支援してくれるところもありますよ。

スキルアップにつながるフォークリフト運転技能者

配達員のスキルアップに役立つ資格として注目したいのが、フォークリフト運転技能者です。最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転するのに必要な国家資格になります。

配達員の仕事では、トラックへの荷物の積み下ろしが欠かせません。フォークリフトを使えば、重労働から開放されるだけでなく、作業の効率もアップ。また、配送先の倉庫での荷下ろしにもフォークリフト運転技能があると重宝されるでしょう。

普通免許を持っていれば、学科と実技の講習を受けるだけで資格が取れます。講習時間は31時間。お金はかかりますが、配達員としてのスキルと働く場の幅を広げることができるはずです。ぜひ、計画的に取得を目指してみてくださいね。

まとめ：配達員の魅力と目指す価値

配達員の平均年収は全業種平均を下回りますが、仕事のやりがいは高い職業であるといえます。何より、生活に欠かせない物流インフラの一端を担う重要な役割。「ありがとう」の言葉とともに日々成長を実感できるのは、大きな魅力ですよね。

ここまで見てきたように、配達員には体力と運転技術、責任感が求められます。でも、1人で黙々と働くのが好きな人なら、それほど難しい仕事ではありません。必要な資格を計画的に取得しながら、安定的に働き続けることができるでしょう。

ゆくゆくは、より大きな仕事を任されるように。そのために必要なマインドは、目の前の仕事への誠実さです。1つひとつの荷物、1人ひとりのお客様を大切にする姿勢を忘れずに。

荷主や受取人の期待に応え、笑顔を届けられる存在になること。それこそが、配達員の目指す価値なのではないでしょうか。「この人に荷物を任せて良かった」と心から思ってもらえるプロになることを目標に、1歩ずつ成長を重ねていきましょう。

新しいことにチャレンジする勇気を持って、ぜひ配達員の仕事に飛び込んでみてくださいね。社会の大切な一員として、活躍できる日々が待っているはずです。