二種免許は無料で取得可能？無料でとる方法や免許取得の流れなど徹底解説！

二種免許は、タクシーやバスなどの旅客運送車両の運転に必要な国家資格です。プロのドライバーを目指すなら、二種免許の取得が不可欠。でも、費用や取得方法、就職先など、わからないことも多いですよね。この記事では、二種免許の基本情報から、キャリアアップの方法まで、詳しく解説します。

二種免許取得費用

二種免許の取得には、普通免許よりも高額な費用がかかるのが一般的です。教習所の入学金をはじめ、学科教習費、技能教習費など、様々な費用項目があります。

約20-35万円ほどかかる

小型二種免許の教習費用は、教習所によって異なりますが、概ね20万円〜25万円程度が相場です。一方、大型二種免許の場合は、30万円〜35万円程度が標準的な料金設定となっています。

交通費や宿泊費も必要

教習所の費用以外にも、自宅から教習所までの交通費や、遠方の教習所に通う場合の宿泊費なども別途必要になります。教習所の立地や通学距離によって、これらの費用負担は大きく変わってきます。

例えば、自宅から教習所までの距離が長く、公共交通機関を利用して通学する場合、交通費だけで数万円の出費になることもあります。さらに、遠方の教習所に合宿免許の形で通う場合は、宿泊費や食費なども加わり、総額で10万円以上の追加費用がかかるケースもあるでしょう。

ただし、教習所選びを工夫することで、これらの費用を抑えることも可能です。自宅から通いやすい立地の教習所を選ぶことで、交通費や宿泊費を節約できます。また、企業の免許取得支援制度や自治体の補助金制度を上手に活用すれば、自己負担額を大幅に減らすこともできるでしょう。

いずれにせよ、二種免許の取得には少なくない費用がかかるのが実情です。しっかりと費用プランを立て、計画的に進めていくことが大切だと言えます。

こちらの記事でも詳しく解説してますので、参考にしてください

2024年7月2日 タクシー二種免許の取得費用を徹底解説！料金の内訳や節約術も紹介

二種免許無料で取得する方法

二種免許の取得には高額な費用がかかるのが一般的ですが、実は無料で取得できる方法もあります。ここでは、二種免許の取得費用を節約する方法をいくつか紹介します。

企業による免許取得支援制度

バス会社やタクシー会社など、二種免許の取得者を必要とする企業の中には、従業員の免許取得を支援する制度を設けているところがあります。入社後に二種免許の教習を受講し、その費用を企業が全額負担してくれるのです。

企業にとっては、運転手不足の解消や優秀な人材の確保につながるメリットがあります。一方、従業員にとっては就職と同時に無料で免許が取得でき、費用負担がゼロになるというメリットがあります。

ただし、企業によっては一定期間の勤務や、途中退職の際の費用返還などの条件が付く場合もあるので注意が必要です。しかし、就職難の時代において、就職と免許取得が同時に叶う魅力的な制度だと言えるでしょう。

このような制度を利用するには、ハローワークや各企業のウェブサイトなどで情報を集め、募集要項をチェックすることが大切です。自分に合った条件の企業を見つけることが、無料の二種免許取得への近道となります。

自治体の補助金制度

企業の支援制度のほかにも、国や地方自治体が交付する補助金制度を活用する方法があります。

国土交通省は、自動車運転者の人材確保・育成を目的とした補助制度を設けています。例えば、「運転者職場環境良好度認証制度」に基づく認証を受けた事業者が、従業員の二種免許取得を支援した場合、助成金の対象となります。

また、地域の公共交通を支える人材を確保するため、二種免許の取得費用を助成する制度を用意している自治体もあります。バス運転手などの担い手不足に悩む地域では、そうした制度の利用が有効だと言えるでしょう。

自治体の補助金制度は、居住地域によって内容が異なります。まずは、市区町村のウェブサイトや広報誌などで情報を集めることが大切です。要件を満たせば、かなりの金額の補助を受けられる可能性があります。

二種免許の取得を考える際は、こうした企業や自治体の制度をうまく活用することが、費用節約の鍵となります。普通免許とは異なり、割引制度が少ない二種免許だからこそ、助成制度を上手に利用する工夫が求められます。

こちらの厚生労働省のＨＰも参考にしてみてください。

二種免許取得の流れと必要な条件

二種免許を取得するにはいくつかのステップを踏む必要があります。以下で詳細を解説します。

二種免許取得までの5ステップ

二種免許の取得には、以下のステップを踏む必要があります。

ステップ1: 学科教習 (19時間) と技能教習 (21時間) を受講

学科教習では法規や安全運転の知識を、技能教習では実車を使った運転練習を行います。

ステップ2: 学科試験に合格

全95問の筆記試験で、90点以上の得点が必須です。

ステップ3: 技能試験 (校内・路上) に合格

校内と実際の道路での2つの運転試験があり、それぞれ90点以上を取る必要があります。

ステップ4: 応急救護講習を受講

人工呼吸や心肺蘇生、身体障がい者の介助方法などを学びます。

ステップ5: 旅客車講習を受講

旅客運送時の注意点や安全運転のポイントなどを学びます。

受験資格と必要な書類

二種免許を受験するための条件は以下の通りです。

・満18歳以上であること
・普通自動車免許を既に保持していること
・視力や聴力、病気の有無など、一定の身体条件を満たしていること
・必要書類 (写真、住民票の写しなど) を用意できること

条件さえ満たせば、年齢や性別は問われません。

二種免許を取得するメリット

二種免許を取得するメリットは、普通免許だけでは就けないプロドライバーの仕事に就職できることです。バスやタクシーの運転手として働くことで、安定した収入とやりがいのある仕事を手に入れることができるのです。

キャリアの幅が広がる

二種免許を取得すると、プロのドライバーとして旅客運送事業に従事できます。具体的には、路線バスやタクシー、貸切バス、送迎バスなどの運転手として働くチャンスが広がります。

普通免許だけでは就けない、専門性の高い仕事に就職できるのは大きな魅力です。人の移動を支える公共交通機関の運転手は、地域社会を支えるやりがいのある仕事。多くの人々の日常生活を支え、時には観光客を目的地へと運ぶ役割も担います。

運転の技術だけでなく、接客サービスの提供も求められるため、コミュニケーション能力を磨く機会にもなります。さらには、安全運転はもちろん、ダイヤの管理や車両の点検整備など、様々な能力が必要とされる職業です。

そうした職業スキルを身につけることで、バスやタクシーの運転手から、さらに貸切バスや観光バスの運転手へとステップアップしていくことも可能。二種免許の取得は、プロドライバーへの第一歩であり、キャリアアップのための重要な資格だと言えます。

収入アップが期待できる

バスやタクシーの運転手は、安定した収入が期待できる職業としても知られています。全国のバス運転手の平均年収は450万円程度、タクシー運転手では400万円前後といわれており、会社員の平均年収と比べても遜色ない水準です。

経験を積んでベテランドライバーになれば、さらなる収入アップも見込めるでしょう。バスやタクシーの売上は運転手の腕次第という側面もあり、効率的な運行によって収入を増やすことが可能です。深夜勤務や長距離運行などで収入アップを図るドライバーも少なくありません。

また、ドライバーの仕事は、シフト制の勤務体系を取り入れている職場が多いのも特徴です。

家族との時間を大切にしたい人や、自分の時間をしっかり確保したい人にとっては、メリットの大きい働き方だと言えるでしょう。

将来的には個人タクシーの開業など、独立して自分で稼ぐ道もあります。さらには、二種免許取得後に大型免許を取得すれば、長距離バスやトラックの運転手としてのキャリアを歩むこともできます。

定年後の再就職先としても人気が高く、経験を活かして第二の人生をスタートさせるシニア世代も少なくありません。

二種免許の取得は、そうしたキャリアの選択肢を広げ、収入アップのチャンスにつながると言えるでしょう。ただし、プロドライバーの仕事は体力勝負の側面もあるため、健康管理には十分注意が必要です。安全運転を続け、長く活躍できるよう心がけることが大切だと言えます。

二種免許が使える職種

二種免許を取得すると、バス、タクシー、トラックなど、様々な職種で活躍することができます。ここでは、二種免許が使える代表的な職種を詳しく見ていきましょう。

バスの運転手

二種免許があれば、バス運転手として働くことができます。路線バスやスクールバス、貸切バスなど、様々な種類のバスの運転手になるチャンスがあります。

路線バスの運転手は、決められたルートを定時運行するのが仕事。乗客の安全を第一に、時間通りの運行を心がける必要があります。都市部では渋滞への対応も求められるため、ストレス管理能力も大切です。

スクールバスの運転手は、子供たちの安全な通学を支える重要な役割。子供との接し方にも気を配る必要があるでしょう。貸切バスの運転手は、団体客を目的地まで快適に運ぶのがミッション。観光地の知識なども求められます。

バス運転手として経験を積んだ後は、観光バスやリムジンバスの運転手を目指すのもよいでしょう。ワンランク上のサービスを提供するため、二種免許だけでなく、接客スキルや語学力も必要になります。その分、やりがいと収入には期待が持てる仕事です。

こちらの記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

バス運転手の年収を徹底解説｜路線や観光バスの種類、経験年数による給料の違い

タクシーの運転手

二種免許保持者の代表的な職業といえば、タクシー運転手です。路上やタクシー乗り場で乗客を待ち、目的地まで安全に送り届けるのが仕事です。

地理感覚に優れ、最短ルートを瞬時に判断する能力が求められます。渋滞を避けるための裏道の知識なども大切でしょう。接客サービスの質が収入に直結するため、乗客とのコミュニケーションスキルも重要です。

ベテランドライバーともなれば、VIPを乗せる機会もあるかもしれません。二種免許に加えてハイヤー資格を取得すれば、ハイヤーの運転手としても活躍できます。

タクシーの運転手としてのキャリアを積んだ後は、個人タクシーの開業も選択肢の一つです。自分でお客様を開拓し、収入を上げる工夫が必要になりますが、その分やりがいは大きいでしょう。

こちらの記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

タクシードライバーは稼げる？年収・給料事情から働き方まで徹底解説！

トラックの運転手

二種免許にプラスして大型免許を取得すれば、トラック運転手としての職域がグンと広がります。4トン未満の小型トラックなら、二種免許だけで運転できます。

トラック運転手は、商品や原材料などを工場や店舗に届ける仕事。長距離輸送から地場配送まで、様々な種類の仕事があります。運転スキルはもちろん、荷物の積み下ろしや商品管理など、体力と頭脳の両方が必要とされる職業です。

特に、長距離トラックの運転手は、高い集中力と体力が要求されます。深夜運転や不規則な勤務体系も覚悟しなければなりません。その分、収入面では魅力的な職種と言えるでしょう。

トラック運転手のキャリアアップのためには、大型免許や牽引免許の取得が欠かせません。フォークリフトの運転資格など、周辺の資格を取ることで、仕事の幅をさらに広げることが可能です。

こちらの記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

長距離トラック運転手の平均年収は500万円！給料アップのコツを解説

二種免許を取得することによるキャリアステップ

二種免許の取得は、プロドライバーとしてのキャリアの第一歩です。バスやタクシーの運転手から始まり、より高度な運転スキルを必要とする職種へとステップアップしていくことができます。ここでは、二種免許取得後のキャリアパスについて詳しく見ていきましょう。

ステップ1：未経験から二種免許取得

二種免許の取得に際して、運転経験は問われません。普通免許を取得した後、所定の教習を修了し、試験に合格することで、未経験からでもプロドライバーへの道が開けます。

二種免許の教習は、学科教習と実技教習に分かれます。基本的な運転スキルはもちろん、旅客輸送における安全運転の心構えや、車両の点検・整備の方法など、プロドライバーとして必要な知識を身につけることができます。

二種免許の取得には費用と時間がかかりますが、キャリアチェンジや、やりがいのある仕事を求めている人にとっては、価値ある投資だと言えるでしょう。

ステップ2：就職

二種免許を取得したら、いよいよ就職です。バスやタクシーの運転手として、まずは経験を積むのが一般的でしょう。

路線バスの運転手なら、決められたルートを安全に運行することが求められます。ダイヤを守りながら、乗客の乗降をスムーズに行うのがポイント。都市部の路線では、渋滞への対応も重要なスキルとなります。

タクシーの運転手は、お客様を目的地まで迅速かつ安全に送り届けるのがミッションです。地理感覚を養うとともに、接客スキルを磨くことが大切。無事故・無違反の安全運転を心がけることは、どの職種でも共通して求められます。

ステップ3：より高度な免許の取得

二種免許の取得後も、より高度な免許の取得を目指すことで、キャリアの幅が広がります。

例えば、普通二種免許から大型二種免許にステップアップすれば、より大型のバスやトラックを運転できるようになります。大型二種免許は、路線バスやトラックの運転手としてのキャリアアップに欠かせない免許です。

牽引免許を取得すれば、トレーラーを牽引する連結バスやトレーラーヘッドの運転が可能に。長距離輸送のトラック運転手として、活躍の場が広がります。

そのほかにも、けん引免許や大型特殊免許など、様々な上位免許があります。目指すキャリアに合わせて、計画的に免許を取得していくことが、プロドライバーとしてのスキルアップにつながるでしょう。

ステップ4：運行管理者やドライバー教育担当へ

運転手としての経験を積んだ後は、運行管理者や整備管理者などの管理職へのキャリアチェンジも選択肢の一つです。

運行管理者は、安全運行の確保と法令遵守の徹底を担う重要な役割。ドライバーの勤務シフトの管理や、点呼の実施、運行記録の作成など、運行業務全般をマネジメントします。運転手の目線を理解した上で、現場の安全と効率を高めていく力が求められる仕事です。

整備管理者は、車両の点検・整備を通じて、安全運行を支えるスペシャリスト。故障を未然に防ぎ、車両を常にベストコンディションに保つための知識と技術が必要とされます。運転手としての経験があれば、ドライバー目線で的確なアドバイスができるでしょう。

運転手の経験を活かして、ドライバー教育の担当者になるのもよいかもしれません。新人ドライバーへの指導や、定期的な安全運転講習の実施など、ドライバーの育成を通じて、会社の安全文化を作る役割を担います。自身の運転スキルだけでなく、後進を指導する力が問われる、やりがいのあるポジションです。

プロドライバーとしてのキャリアパスは、二種免許の取得から始まります。より高度な免許の取得や、管理職へのキャリアチェンジなど、様々な可能性が広がっています。

自分の目指す方向性に合わせて、必要なスキルを身につけ、着実にステップアップしていくことが大切です。二種免許を起点に、プロドライバーとしての理想のキャリアを描いてみてください。あなたの活躍の場が、グンと広がるはずです。

まとめ

二種免許は、タクシーやバスなどの旅客運送車両を運転するために必須の国家資格です。普通免許とは異なる専門的な教習が必要で、取得には10万円以上の費用がかかるのが一般的です。

しかし、企業の免許取得支援制度や自治体の補助金制度を活用すれば、二種免許を無料または低額で取得することも可能。就職と同時に免許取得ができるので、プロドライバーを目指す人にとっては、お得な制度だと言えます。

二種免許の取得によって、バスやタクシー、トラックなど、様々な業界でプロドライバーとして活躍することができます。未経験からでも、二種免許があれば運転手としての就職が有利になるでしょう。

バスやタクシーの運転手は、安定した収入とやりがいのある仕事。交通ルールを守り、安全運転を徹底することはもちろん、お客様との応対もプロドライバーの重要なスキルです。

二種免許の取得後も、大型二種免許や牽引免許など、より上位の免許取得を目指すことで、キャリアアップのチャンスが広がります。運転手としての経験を積んだ後は、運行管理者など管理職へのキャリアチェンジも視野に入るでしょう。

プロのドライバーとして、人々の移動を支え、社会を支えるやりがいに満ちた仕事。二種免許の取得は、そんなキャリアへの第一歩です。免許取得を機に、自分にぴったりの職種を見つけ、理想のキャリアを実現してください。

ぜひ、二種免許の取得にチャレンジし、プロドライバーの世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。あなたの新しいキャリアが、そこから始まります。