軽急便はやめとけと言われる3つの理由！給与やメリットも併せて徹底解説！

軽急便ドライバーは誰でも簡単に始められる仕事ですが、「軽急便 やめとけ」という声も多く聞かれます。本当にそんなにデメリットが多いのでしょうか。この記事では、軽急便ドライバーのメリット・デメリットを詳しく解説し、どのような人に向いているのかを探ります。

軽急便株式会社とは？

緊急配送を主力サービスとする運送会社

軽急便株式会社は、愛知県名古屋市に本社を置く運送会社です。軽貨物自動車を使った緊急配送を主力サービスとしており、スピーディーな対応が売りとなっています。

全国展開と幅広い年齢層のドライバー

全国に3つの配車センターと6つの支店、16の営業所を展開。登録ドライバー数は約1,200人にのぼり、そのうちの9割が未経験からスタートしているのが特徴です。20代から80代まで幅広い年齢層のドライバーが活躍しています。

個人事業主として働くドライバー

軽急便のドライバーは、同社と業務委託契約を交わした個人事業主として働きます。軽急便本部が営業活動を行い、集まった仕事をドライバーに割り振るシステムのため、ドライバー自身は面倒な顧客開拓をする必要がありません。また事務処理や代金回収なども本部が担当してくれるので、ドライバーは配送業務に専念できる環境が整っています。

軽急便はやめとけと言われる理由3選

1. 思ったより稼げない

軽急便ドライバーは完全歩合制のため、働けば働いただけ稼げると思いがちですが、現実はそう甘くありません。仕事量が安定せず、収入に大きな波が生じるのが常です。「月収30万円以上」といった謳い文句に惹かれて始めたものの、いざ始めてみると思ったよりも稼げず、生活が苦しくなるケースは少なくありません。

2. 経費負担が重い

売上からロイヤリティとして14〜16%が差し引かれるのはかなりの痛手。それ以外にも、ガソリン代や車のメンテナンス費用、駐車場代など、自腹を切らなければならない出費が数多くあります。「経費を差し引いたら、手元に残るのは3割くらい」というのは、ドライバーの間では暗黙の了解とも言えます。

3. 事故リスクと補償の不安

軽貨物ドライバーにとって、事故は最大のリスクファクターと言えるでしょう。長時間・長距離運転の疲れから重大事故を引き起こすケースは後を絶ちません。しかも、事故による損害は基本的にドライバー個人の負担。高額の賠償請求を突きつけられれば、一瞬で借金まみれになりかねません。

軽急便ドライバーの平均年収

平均年収は350〜400万円程度

軽急便ドライバーの平均年収は、350万円から400万円程度と言われています。ただし、これはあくまで平均値であり、個人差が非常に大きいのが実情です。中には200万円に届かないドライバーもいる一方で、働き方次第では500万円以上稼ぐ人もいます。

歩合制のため収入に波がある

売上によって大きく変動するのが歩合制の特徴ですが、アクティブに営業できるかどうかが、収入を左右すると言っても過言ではありません。ただし、売上からロイヤリティとして14〜16%が差し引かれるほか、ガソリン代や車のメンテナンス費用など、経費負担も相当なものです。

事故リスクを考えると割に合わない可能性も

仮に月商50万円だとして、ロイヤリティが8万円、経費が10万円かかるとすれば、手取りは32万円程度。それが一年間続いたとしても、年収は400万円弱にとどまります。事故リスクが高い仕事柄、ボディ・ブローのようにジワジワときいてくるデメリットは小さくありません。

軽急便で働く3つのメリット

学歴・経験・性別不問で始められる

軽急便で働く最大のメリットは、とにかく始めやすいことです。軽急便株式会社では、学歴・経験・性別不問で、60歳までという幅広い条件で門戸を開いています。最短1ヶ月程度の準備期間があれば、いつでも開業できるのは魅力と言えるでしょう。開業時の初期費用も比較的抑えられます。

配送業務に専念できる

面倒な営業活動は全部本部に任せられるのも大きな魅力。ドライバー自身は配送業務に専念すればいいので、営業に不慣れな人でもストレスなく働けます。その一方で、頑張った分だけ収入として返ってくるのが歩合制の強みです。

自由度の高い働き方ができる

ドライバーは個人事業主として働くため、時間の融通が利きやすいのもポイント。日中の時間を有効活用できるなど、ライフスタイルに合わせた自由度の高い働き方ができるでしょう。

軽急便ドライバーを続けられている理由とやりがい

やりがいを感じられる仕事

軽急便の仕事は、単なる荷物の配送だけではありません。緊急性の高い荷物を速やかに届けることで、顧客の業務に直接貢献できる面白さがあります。「助かった」と直接感謝されることも多く、大きなやりがいにつながっているようです。また、配送ルートの効率化や、顧客とのコミュニケーションなど、工夫の余地が多いのも魅力の1つ。自分の頑張りが収入にも反映されるため、モチベーションを保ちやすいのかもしれません。

自由な働き方ができる

軽急便ドライバーは個人事業主として働くため、時間の融通が利きやすいのが大きな魅力です。自分のペースで仕事を進められるため、プライベートとの両立もしやすいでしょう。子育て中の主婦や、副業として軽急便をしている人からも、「自由度の高さ」を仕事のやりがいとしてあげる声が多く聞かれます。

適性がある人にとってはストレスフリー

軽急便は、体力的にも精神的にもタフな仕事であることは間違いありません。しかし、適性がある人にとっては、むしろストレスフリーな働き方ができる職業なのかもしれません。「道を覚えるのが得意」「体を動かすのが好き」など、自分の長所を活かせる環境だからこそ、毎日の仕事にやりがいを感じているドライバーは大勢います。

軽急便の仕事に向いている人

体力に自信があり、柔軟に対応できる人

軽急便ドライバーとして成功するには、まず体力が欠かせません。長時間の運転はもちろん、重い荷物の積み下ろしなど肉体労働も避けては通れません。また、配送先の担当者や荷主とのコミュニケーションは欠かせないため、柔軟な対人スキルも重要。臨機応変に対応できる人が向いています。

地理感覚に優れ、几帳面な人

地理感覚に優れ、効率的な配送ルートを素早く組めるのも大きな強み。土地勘のない地域でもスムーズに配送できれば、顧客からの信頼も厚くなるはずです。事務作業に求められる几帳面さも見逃せません。

安全運転を心がけ、向上心を持てる人

さらに、交通事故だけは絶対に避けなければならないため、高い安全運転意識が不可欠。強いコスト意識と目標達成意欲を持ち、利益につながる働き方を追求し続ける向上心も欲しいところです。

軽急便ドライバーになる方法

説明会に参加し、契約を結ぶ

軽急便ドライバーになるための第一歩は、説明会への参加です。全国各地で定期的に開催されているので、まずは日程を確認して参加しましょう。説明会で納得できたら、次は業務委託契約の締結です。この際、加盟金として22万円（税込）が必要になります。

車両の用意と研修への参加

あわせて車両の手配も進めましょう。購入する場合は会員斡旋価格で、リースの場合は所定の手続きを経て用意します。次に控えているのが、開業前の研修です。4日間みっちりと、配送業務に必要な知識やスキルを学びます。

事務手続きと実地研修

研修中は、事務手続きも着々と進めていきましょう。車両の点検・改造、保険の加入など、やることは盛りだくさんです。許認可関係の書類もしっかりそろえておかないといけません。ひととおり準備ができたら、先輩ドライバーに同行し、実地研修を受けながら仕事の流れをつかみます。

まとめ

確かに、軽急便ドライバーにはデメリットが多いのも事実。「軽急便 やめとけ」という声の背景には、歩合制の不安定さやロイヤリティの重さ、事故リスクの高さなど、割に合わない現実が見え隠れします。

しかし一方で、自由度の高さややりがいの大きさに魅力を感じる人もいるでしょう。体力に自信があり、柔軟なコミュニケーション能力を持つ人、地理感覚に優れ、几帳面な人、安全運転を心がけ、向上心を持てる人なら、軽急便ドライバーという仕事にもやりがいを感じられるかもしれません。

大切なのは、メリット・デメリットをよく理解したうえで、自分に合ったキャリアかどうかを見極めること。説明会などで情報収集を欠かさず、リスクもしっかり顧みたうえで選択すれば、思わぬ落とし穴に陥ることもないはずです。軽急便ドライバーは確かにハードルの高い仕事ですが、あなたのライフスタイルに合うなら、挑戦する価値は十分にあるでしょう。