セミトレーラーの寸法や最大積載量、車両総重量を解説|最新規制にも注意

セミトレーラー 寸法

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

セミトレーラーを運転するトラックドライバーにとって、車両の寸法と重量に関する規制を理解することは極めて重要です。本記事では、セミトレーラーの寸法と重量の基準から、最新の規制緩和の内容、そして適切な車両管理によるメリットまで、体系的に解説します。

この記事を読んだらわかること
  • セミトレーラーの全長・全幅・全高の寸法基準
  • 車両総重量と最大積載量の関係性
  • 最新の規制緩和(全長制限の緩和、駆動軸重量の緩和)の内容と適用条件
  • 適切な車両総重量管理がもたらす5つのメリット
  • セミトレーラーの寸法を把握することで得られる3つの効果

【就職・転職をお考えの方へ】

  • もっと給料を上げたい
  • 残業時間が多くて体力的にきつい
  • ホワイト企業に転職したい
  • もっとプライベートを充実させたい

ドライバー専門の転職サイト「運転ドットコム」なら希望に合う求人を見つけられる!

画像をクリックして今すぐサイトを見る

セミトレーラーの基本的な寸法について

セミトレーラーの基本的な寸法について

全長・全幅・全高の寸法基準

セミトレーラーの寸法には、全長・全幅・全高の基準があります。一般的なセミトレーラーの全長は16.5m以下、特別な運行許可を取得すれば最大18mまで認められています。全幅は2.5m以下、全高は3.8m以下と定められています。

これらの寸法基準は、道路交通法や車両制限令などの法律に基づいて定められたものです。セミトレーラーを運行する際は、これらの基準を厳守する必要があります。基準を超える車両を運行すると、法律違反となり罰則の対象となる可能性があるので注意が必要です。

セミトレーラーの最大積載量と車両総重量の関係

セミトレーラーの最大積載量は、車両総重量と密接な関係があります。車両総重量とは、車両本体の重量に加え、積載物や乗員の重量を合計したものを指します。セミトレーラーの車両総重量の上限は36tです。

最大積載量は車軸数によって変わりますが、3軸の場合は22tが上限となります。車両総重量から車両重量を引いた値が、積載可能な重量の目安になります。積載物の重量が最大積載量を超えないよう管理することが重要です。

車両総重量と最大積載量のバランスを考えながら運行計画を立てることが、安全運転とコンプライアンス順守につながります。過積載は重大な法令違反であり、交通事故のリスクも高まるため、決して行ってはいけません。

セミトレーラーの最大積載量はどのように決まる?

セミトレーラーの最大積載量はどのように決まる?

車軸数と最大積載量の関係

セミトレーラーの最大積載量は、車軸数によって変わります。一般的に、車軸数が多いほど最大積載量は大きくなる傾向にあります。

2軸の場合、最大積載量は18t程度ですが、3軸になると22tまで積載できるようになります。4軸以上の多軸セミトレーラーだと、もっと大きな積載量が可能になるケースもあります。

ただし、単純に車軸数を増やせば良いというわけではありません。車軸数が増えると車両重量も増加するため、軸重バランスの管理が難しくなります。1軸あたりにかかる荷重を適切に配分し、過積載による車両の破損や事故を防ぐ必要があります。

バラ積み緩和と単体物許可による最大積載量の特例

通常、セミトレーラーの最大積載量は車軸数で一律に決まりますが、バラ積み緩和と単体物許可という2つの特例があります。

バラ積み緩和は、単体の貨物ではなくバラ積み貨物を運ぶ場合に適用される特例です。バラ積み貨物の場合、車軸を増やすことで1軸あたりの負荷を減らせるため、車両総重量を36tまで緩和できます。

一方、単体物許可は分割できない単体貨物を運ぶ際の特例です。本来なら最大積載量の制限を受けますが、単体物許可を取れば制限を超えて積載することが可能になります。

ただし、これらの特例を適用するには所定の手続きが必要です。また、一般的な寸法制限は守る必要があります。安全運行とコンプライアンスの観点から、安易な特例の適用は避け、通常の最大積載量の範囲内で運行計画を立てることが賢明でしょう。

セミトレーラーで車両総重量を意識することがなぜ重要?

セミトレーラーを運行する上で、車両総重量を意識することは非常に重要です。車両総重量とは、車両本体の重量に加えて、積載物、乗員、燃料などの重量を全て合計した総重量のことを指します。この車両総重量が法令で定められた限度を超えると、重大な違反となり、安全運行にも支障をきたすことになります。

では、なぜ車両総重量を意識する必要があるのでしょうか。ここでは、車両総重量の定義と計算方法を解説した上で、車両総重量超過によるリスクと、その対策について詳しく見ていきます。

車両総重量を意識することがなぜ重要?

車両総重量の定義と計算方法

車両総重量とは、車両本体の重量に加えて燃料、積載物、乗員の重量などを全て合計した総重量のことを指します。セミトレーラーの車両総重量は、道路交通法や車両制限令で上限が定められています。

車両総重量は以下の式で計算します。

車両総重量 = 車両重量 + 積載物重量 + 乗員重量 + 燃料重量

車両重量は車検証に記載されている数値を使用します。積載物重量は貨物の総重量、乗員重量は乗車定員数×55kg、燃料重量は燃料の比重×燃料タンク容量で求めます。

これらを全て合計した車両総重量が規定の上限を超えないように管理することが重要です。上限値は36tですが、車軸数などに応じて異なるので注意が必要です。

車両総重量超過の罰則と対策

車両総重量が上限を超過した状態でセミトレーラーを運行すると、重大な法令違反となります。道路交通法違反は、安全運転義務違反と過積載違反の2つの罰則が科せられる可能性があります。

・安全運転義務違反には、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます。
・過積載違反の場合は、積載量の程度に応じて罰金額が変わります。例えば、制限値の1.25倍以上の場合は30万円以下の罰金刑になります。

さらに、違反点数の付加や車両の使用制限処分なども行政処分として下される可能性があります。運送事業者への社会的信用の失墜も大きなダメージとなるでしょう。

車両総重量超過を防ぐには、出発前の積載量の確認を徹底することが大切です。トラックスケールなどを使って積載重量を正確に計測し、車両総重量を算出します。超過が判明した場合は、積み替えや積載物の減量を行い、適正な重量に調整してから運行しましょう。

適切な車両総重量管理がもたらす5つのメリット

車両総重量を適切に管理することはいくつかのメリットがあります。ここでは主なメリットを5つ解説します。

適切な車両総重量管理がもたらす5つのメリット

1. 法令順守による行政処分や罰則のリスク回避

車両総重量を適切に管理し、上限を超過しないよう運行することで、道路交通法違反による行政処分や罰則のリスクを回避できます。法令順守は運送事業者の基本中の基本です。

2. 安全運行の実現

過積載による車両総重量超過は、車両の安定性を損ない、制動距離の延長を招くなど、安全運転を阻害する大きな要因となります。適切な重量管理は、安全運行の大前提と言えるでしょう。

3. 車両故障の防止

車両総重量が上限を超えると、車両への負荷が高まり、タイヤ、サスペンション、ブレーキなどの故障リスクが高まります。適切な重量管理は、故障による運行トラブルを未然に防ぐことにつながります。

4. 運送コストの削減

過積載による車両総重量超過は、燃費の悪化を招き、燃料コストを押し上げます。また、故障リスクの増加は、整備コストの増加にもつながります。適切な重量管理によって、運送コストの削減が期待できます。

5. 企業の社会的信用の維持

法令順守と安全運行は、運送事業者の社会的責任です。車両総重量の適切な管理によって、行政処分などの不祥事を防ぎ、荷主や社会からの信頼を維持することができるでしょう。

【就職・転職をお考えの方へ】

  • もっと給料を上げたい
  • 残業時間が多くて体力的にきつい
  • ホワイト企業に転職したい
  • もっとプライベートを充実させたい

ドライバー専門の転職サイト「運転ドットコム」なら希望に合う求人を見つけられる!


画像をクリックして今すぐサイトを見る

セミトレーラーの寸法に関する最新の規制緩和

セミトレーラーの寸法に関する最新の規制緩和

全長規制緩和による積載効率の向上

2020年11月の貨物自動車輸送事業法の改正により、セミトレーラーの全長規制が緩和されました。これにより、これまでの16.5mから最大で18mまでセミトレーラーの全長を延長することが可能になりました。

全長規制の緩和によって、セミトレーラー1台あたりの積載量を増やすことができるようになります。積載効率の向上は、輸送コストの削減や、ドライバー不足の解消につながる効果が期待できます。

ただし、全長を延長する際は、交差点の交差角度が90度以下であることや、リアオーバーハングが規定の範囲内であることなど、一定の条件を満たす必要があります。道路の状況や走行ルートを考慮した上で、慎重に全長延長の検討を行うことが求められます。

バン型トレーラーの駆動軸重量緩和がもたらすメリット

2021年5月には、バン型トレーラーなどの駆動軸重量規制が緩和され、従来の10tから11.5tへと引き上げられました。これにより、より大きな貨物を積載できるようになりました。

従来は駆動軸重量の制限から、容量いっぱいまで貨物を積むことができないケースがありました。規制緩和によって、積載効率の向上と輸送コストの削減が期待できます。

ただし、駆動軸重量の緩和はあくまでもエアサスペンションを装備した一部の車両に限定されます。規制緩和の恩恵を受けるには、車両の仕様を確認する必要があります。

規制緩和を活用する際の注意点

セミトレーラーの全長規制や駆動軸重量規制の緩和は、輸送効率の向上に寄与する施策ですが、安全性への配慮を忘れてはなりません。

全長を延長する際は、交差点通過時の安全性や、車両の安定性などに十分注意を払う必要があります。駆動軸重量を増やす場合も、タイヤの耐荷重や制動性能への影響を考慮しなければなりません。

規制緩和を活用する際は、車両の仕様や運行ルートを十分に確認し、安全運転を徹底することが大切です。決して無理のある運行は行わず、規制の範囲内で効率的な輸送を追求することが賢明な選択と言えるでしょう。

トレーラーの種類による寸法の違い

ここではトレーラーの種類による寸法の違いを解説します。

フルトレーラーとポールトレーラーの全長比較

トレーラーにはセミトレーラー以外にも、フルトレーラーやポールトレーラーなどの種類があります。それぞれ寸法の特徴が異なるので、用途に応じて適切な車両を選択することが重要です。

フルトレーラーの全長は最大25mで、セミトレーラーよりも長尺の貨物輸送に適しています。一方、ポールトレーラーの全長も通常は25m以下ですが、特殊な許可を得れば25mを超える車両も運行可能です。

フルトレーラーはトラクタとトレーラーが完全に分離できるのが特徴で、トレーラー部分の規格が12m以下と定められています。一方、ポールトレーラーは積載物の長短に合わせて全長を柔軟に変更できるメリットがあります。

マルチトレーラーの多目的な活用法

マルチトレーラーは、主にオートバイや水上ボート、キャンピングトレーラーなどを牽引するために使用される小型トレーラーの総称です。

マルチトレーラーにはカーゴトレーラーやライトトレーラーなどの種類があり、レジャー用途だけでなく、業務用にも活用されています。寸法に関する特別な規定はありませんが、750kg以上の重量物を牽引する場合は、運転免許に加えて牽引免許の取得が必要です。

マルチトレーラーの活用によって、本業のトラック輸送とは異なる小口輸送の需要に対応することも可能です。用途に合わせた車両の選定と、適切な免許取得が肝要となります。

セミトレーラーの寸法を把握することで得られる3つの効果

ここでは、セミトレーラーの寸法を把握することで得られる効果について解説します。

1. 運送効率の最大化

セミトレーラーの寸法を正確に把握することで、輸送物の大きさや重量に適した車両を選択し、積載効率を最大化することができます。

積載スペースを無駄なく活用するには、貨物の寸法に合わせたトレーラーの選定が欠かせません。長尺貨物であればフルトレーラーを、分割不可能な単体物ならポールトレーラーを使用するなど、寸法に応じた機材の使い分けが重要となります。

また、車両総重量の制限を考慮しつつ、最大限の貨物を積載するためには、トレーラーの寸法だけでなく、軸重バランスの管理も必要不可欠です。各軸の重量配分を最適化することで、車両総重量の範囲内で効率的な積載が可能となります。

セミトレーラーの寸法に関する知識を持つことで、輸送効率を左右する車両選択と積載方法の最適化を図ることができます。運送事業者にとって、積載効率の向上は、コスト削減と競争力強化に直結する重要な課題です。

寸法管理のスキルを身につけ、運送効率を最大化することが、トラックドライバーに求められる専門性の一つと言えるでしょう。

2. 法令順守と安全運転の徹底

セミトレーラーの寸法に関する法規制を理解し、規定の範囲内で車両を運用することは、法令順守の大前提となります。全長、全幅、全高などの寸法制限を超えた車両を運行すれば、道路交通法違反となり、罰則の対象となります。

また、寸法の制限値は、道路構造や交通状況を考慮して定められたものです。制限を超えた車両は、交差点の通過が困難になったり、車両の安定性が損なわれたりするなど、安全運転を阻害する要因となります。

セミトレーラーの寸法を正確に把握し、規制に従った運用を行うことは、法令順守と安全運転の両立につながります。違反による処分リスクを回避し、安全輸送を徹底するためには、寸法管理の重要性を認識することが欠かせません。

3. トラックドライバーとしてのスキルアップ

セミトレーラーの寸法を理解することは、トラックドライバーとしての専門性を高めることにつながります。

積載物の大きさや重量に応じて最適な車両を選択したり、積載方法を工夫したりするには、寸法に関する知識が不可欠です。また、運行ルートの選定や交差点通過時の注意点なども、寸法を考慮して判断する必要があります。

セミトレーラーの寸法に精通することで、輸送効率の高い運行計画を立てられるようになります。専門的な知見は、荷主からの信頼獲得にもつながるでしょう。

トラックドライバーとして、セミトレーラーの寸法管理に関するスキルを磨くことは、キャリアアップの重要な要素の一つと言えます。寸法への理解を深め、輸送のプロフェッショナルとしての力量を高めていくことが求められます。

まとめ:セミトレーラーの寸法と最新規制を理解して効率的な運送を

まとめ:セミトレーラーの寸法と最新規制を理解して効率的な運送を

本記事では、セミトレーラーの寸法に関する基本的な知識と、最新の規制動向について解説してきました。

セミトレーラーの全長、全幅、全高には法令で定められた制限値があり、これを超えた運行は違反となります。また、最大積載量は車軸数によって変わりますが、車両総重量の制限値も合わせて考慮する必要があります。

近年、セミトレーラーの全長規制や駆動軸重量規制の緩和が進められ、輸送効率の向上が図られています。規制緩和を活用することで、積載量の増加やコスト削減が期待できます。

ただし、規制緩和の適用には条件があり、安全運転への配慮も欠かせません。寸法制限の目的を理解し、無理のない範囲で効率的な運用を目指すことが肝要です。

セミトレーラーの寸法管理を適切に行うことは、法令順守、安全運転、コスト削減など、運送事業者にとって重要な意味を持ちます。

トラックドライバーは、セミトレーラーの寸法と最新規制への理解を深め、プロフェッショナルとしての専門性を高めていく必要があります。

輸送のニーズに柔軟に対応しながら、安全と効率を両立させる。それが、セミトレーラーに関する知識を身につけた運送のプロフェッショナルに求められる使命と言えるでしょう。

今回紹介した内容を踏まえて、トレーラーの運転手が合っていると感じた方は、積極的に転職を検討してみてはいかがでしょうか。
【転職を考えているドライバーの方へ】

こんなお悩みはありませんか?

  • 「年収を上げたい…」
  • 「ホワイトな職場に転職したい…」
  • 「未経験だけどドライバーになりたい…」

近年、日本ではドライバーの数が減少傾向にあるため、今の職場よりも良い給与や環境で働ける企業から内定を獲得できる可能性が高まっているのです。

未経験歓迎のドライバー求人サイト【運転ドットコム】

今よりもいい会社で働きたい方は「運転ドットコム」で探してみませんか?

地域や職種、給与、エリア等のあなたのご希望をお聞かせください。あなたのキャリアを全力サポートします。

▼かんたん無料!▼
運転ドットコムで求人を探す
▼かんたん無料!▼
運転ドットコムで求人を探す