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トラックを運転する際、ナンバープレートの数字が気になったことはありませんか?トラックのナンバーは1ナンバーと4ナンバーの2種類に大別されますが、その違いをご存知でしょうか。実は、ナンバーの違いによって、車両サイズや積載量、車検費用、税金、高速料金など、様々な点で大きな差が生じるのです。トラック運送業界で働く方はもちろん、トラックを活用したい企業の方にとっても、ナンバーの違いを理解することは非常に重要です。本記事では、1ナンバーと4ナンバーの違いを徹底的に比較・解説します。自社の業務に最適なトラックを選ぶための指針として、ぜひ参考にしてください。
- 1ナンバーと4ナンバーの基本的な違い
- ナンバー別の車両サイズと最大積載量
- ナンバーによる車検・保険料・税金の差異
- 高速料金とナンバーの関係性
- ナンバー選択が燃費や買取価格に与える影響
- 業務に適したナンバーの選び方
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1ナンバーと4ナンバーの基本的な違い
ここでは1ナンバーと4ナンバーの違いを分かりやすく解説します。
ナンバープレートが示す意味とは
自動車のナンバープレートには、単なる識別番号以上の意味が込められています。番号の上2桁は車両の種類を表しており、トラックの場合、1桁目が「1」か「4」になります。つまり、1ナンバーは普通貨物自動車、4ナンバーは小型貨物自動車(軽貨物自動車も含む)を指すのです。ナンバープレートを見るだけで、そのトラックの大まかな用途やサイズが分かるというわけですね。
1ナンバーの定義と概要
1ナンバーは普通貨物自動車に分類される大型トラックです。全長12m、全幅2.5m、全高3.8m以内というサイズ制限があります。10tトラックや大型トレーラーなどが代表的な車種で、大量の荷物を一度に運べるのが魅力。事業用、自家用を問わず、物流業界での活躍の場が広がっています。ただし、車検の期間が短く、重量税などの税金負担が大きいのがネックです。
4ナンバーの定義と概要
対して4ナンバー車は、小型貨物自動車と軽貨物自動車が該当します。全長4.7m、全幅1.7m、全高2.0mという小型サイズで、排気量も2000cc以下(軽自動車は660cc以下)に制限されています。軽トラックや2tトラックなどが代表格ですね。積載量は1ナンバー車には及びませんが、小回りが利いて燃費性能も良いのが特徴です。個人事業主の方に人気が高く、自家用登録なら税金面でも普通車並みの扱いを受けられるのが嬉しいポイントでしょう。
1ナンバーと4ナンバーの車両サイズ比較
1ナンバーと4ナンバーの車両サイズはそれぞれどの程度なのでしょうか。以下で詳しく解説します。
1ナンバーの車両サイズと最大積載量
1ナンバー車は、全長12m、全幅2.5m、全高3.8m以内という堂々たるサイズが特徴です。詳しく見ていくと、大型トラックの代名詞とも言える10tトラックで、全長11.9m、全幅2.49m、全高3.79mとなっています。最大積載量は10t~13t程度。大型トレーラーに至っては、全長が12mを超えるものもあり、最大積載量は20tにも達します。つまり、1ナンバーは、トラックの中でも特に大きなサイズと積載能力を誇る部類だと言えるでしょう。
4ナンバーの車両サイズと最大積載量
一方、4ナンバー車は全長4.7m、全幅1.7m、全高2.0m以内に収まるコンパクトなサイズ。軽トラックなら、全長3.4m、全幅1.48m、全高1.91mほどです。2tトラックでも、全長4.69m、全幅1.69m、全高1.99mと、1ナンバー車に比べるとずっと小型である事が分かります。最大積載量は、軽トラックが350kg~500kg、2tトラックが2t前後と、1ナンバー車とは桁違いです。積載能力を犠牲にする代わりに、小回りの利く使い勝手の良さを重視した設計と言えますね。
ナンバー別の駐車スペース選びのコツ
このようなサイズの違いは、駐車スペース選びにも大きく影響します。1ナンバー車の場合、一般的な駐車場では収まりきらないケースがほとんど。大型車専用の駐車スペースを確保する必要があります。一方、4ナンバー車なら、普通車用の駐車枠でも問題なく駐車できるでしょう。特に軽トラックは、コインパーキングなどの小さな駐車場でも難なく停められる手軽さが魅力です。業務の内容や利用シーンに合わせて、最適なサイズのトラックを選ぶことが肝心ですね。
全長 | 全幅 | 全高 | 最大積載量 | |
---|---|---|---|---|
1ナンバー | 12m以内 | 2.5m以内 | 3.8m以内 | 10t~20t |
4ナンバー | 4.7m以内 | 1.7m以内 | 2.0m以内| | 350kg~2t |
※代表的なサイズを記載。車種により多少の違いあり。
1ナンバーと4ナンバー別にみる車検・保険料の違い
1ナンバーの車検周期と費用の目安
1ナンバー車の車検周期は、車両総重量によって変わります。車両総重量8t未満の場合、新車登録から2年後が初回車検で、その後は1年ごとの車検が必要です。8t以上の場合は、新車登録から1年後に初回車検を受け、以降は1年ごとの車検となります。車検費用は、重量税や自賠責保険料など含めて10万円~15万円程度が目安。大型車ゆえの負担増は避けられません。
4ナンバーの車検周期と費用の目安
一方、4ナンバー車の車検周期は、原則として新車登録から2年後が初回車検で、その後は2年ごとです。ただし、車両総重量が2t超~8t未満の中型車は、初回のみ2年で、2回目以降は1年ごとの車検となります。車検費用は軽自動車で5万円~8万円、2tトラックで8万円~12万円程度が平均的な金額です。1ナンバー車に比べると、車検コストを大幅に抑えられるのが大きな魅力と言えますね。
1ナンバーと4ナンバーの自賠責保険料を比較
自賠責保険の保険料も、1ナンバーと4ナンバーで差があります。2023年4月時点で、1年契約の場合、1ナンバーの自家用車で20,780円、事業用車で20,870円。対して4ナンバーは、自家用・事業用ともに16,800円です。1ナンバー車の方が平均4,000円ほど高くなっています。
ナンバー | 自家用 | 事業用 |
---|---|---|
1ナンバー | 20,780円 | 20,870円 |
4ナンバー | 16,800円 | 16,800円 |
ナンバー別の任意保険料相場をチェック
任意保険については、車種やドライバーの年齢、等級など諸条件によって保険料が大きく変動するため、一概にナンバー別の相場を示すのは難しいのですが、1ナンバー車の方が4ナンバー車よりも保険料が高くなる傾向にあります。これは、車両価格が高く、事故の際の修理費用も割高になりがちな大型車の特性を反映したもの。1ナンバー車は、車両保険や対人・対物賠償保険などのしっかりした補償が必須だと言えます。4ナンバー車なら、補償内容を絞ることで、保険料をグッと抑えることも可能でしょう。
1ナンバーと4ナンバーの税金の差異
ここでは、1ナンバーと4ナンバーの税金の差異を解説します。
自動車税は車両サイズで変動
自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課される税金で、排気量や車両重量によって税額が変わります。1ナンバー車の場合、車両重量が1.5t以上となるため、重量税率が適用され、4ナンバー車よりも高い税額となります。例えば、車両重量2.5tクラスの1ナンバー車の自動車税が年額32,000円程度なのに対し、2tクラスの4ナンバー車では年額18,900円程度。約1.7倍の開きがあります。
重量税は総重量で決まる
重量税は、車検のタイミングで支払う税金です。車両の車両総重量によって税額が異なり、重量が重いほど税額が高くなります。例えば、車両総重量2tの4ナンバー車の重量税額が2年で11,200円なのに対し、8tの1ナンバー車では2年で42,000円。総重量8t超だと、1年ごとの車検となり、1年あたりの税額も跳ね上がります。1ナンバー車は重量税の負担が格段に大きいと言えるでしょう。
エコカー減税の適用条件とナンバーの関係
ただし、環境性能に優れた車両は、エコカー減税によって自動車税や重量税が減免される可能性があります。現行の制度では、電気自動車やプラグインハイブリッド車、燃料電池車、天然ガス自動車、ハイブリッド車などが対象。排出ガス性能と燃費性能に応じて、最大100%の減税を受けられます。4ナンバー車の方が、小型車ゆえの環境性能の高さから、エコカー減税の恩恵を受けやすい傾向にあります。一方、大型の1ナンバー車は減税対象となるハードルが高く、減税メリットを享受しにくいのが現状です。
1ナンバーと4ナンバーで高速料金が大きく変わる
高速料金はナンバーによって大きく変わります。以下で詳しく解説します。
1ナンバーは中型・大型車扱いに
高速道路の料金は、車種によって異なります。1ナンバー車は中型車または大型車として扱われ、4ナンバー車よりも高い料金が設定されています。
例えば、東京から大阪までの高速料金を比べると、4ナンバーの2tトラックが19,800円なのに対し、1ナンバーの10tトラックは32,100円。約1.6倍の差があります。大型車ほど道路に与える負荷が大きいため、より多くの料金負担を求められるのです。
車種 | 料金 |
---|---|
4ナンバー2t | 19,800円 |
1ナンバー10t | 32,100円 |
4ナンバーは普通車扱いで割安
一方、4ナンバー車は普通車と同じ料金区分に属します。したがって、同じ距離を走行しても、1ナンバー車よりもずっと安い料金で高速道路を利用できるのです。
特に長距離移動が多い業務では、この料金差がコストに大きく響きます。年間の高速道路利用額を試算すると、その差は数十万円にも上るケースがあります。
輸送コストを抑えたい事業者は、4ナンバー車を選択することで、大幅なコスト削減効果が期待できるでしょう。
ETCの割引率にもナンバーが影響
さらに、ETC割引の適用率にもナンバーの違いが影響してきます。ETC割引とは、ETCを利用して高速道路を走行した場合に受けられる料金の割引サービスです。
普通車と4ナンバー車の最大割引率が30%であるのに対し、1ナンバー車は平日朝夕割引の適用で最大13%までしか割引されません。
つまり、4ナンバー車の方がお得にETCを活用できる仕組みになっているのです。高速道路をひんぱんに利用するなら、4ナンバー車のETC割引メリットは非常に大きいと言えるでしょう。
車種 | 最大割引率 |
---|---|
4ナンバー | 30% |
1ナンバー | 13% |
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1ナンバーと4ナンバーの燃費比較
ナンバー別の平均燃費を算出
トラックの燃費は、ナンバーによって大きな差があります。国土交通省の調査によると、4ナンバーの小型貨物車の平均燃費は10.5km/L。一方、1ナンバーの普通貨物車は5.2km/Lにとどまります。つまり、4ナンバー車の燃費性能は、1ナンバー車の約2倍と言えるのです。
この差は、主に車両重量の違いに起因します。重量が重いほど、走行に必要なエネルギーが大きくなるため、燃料消費量が増えてしまうのです。
同じ距離を走るのに、1ナンバー車は4ナンバー車の2倍の燃料を消費することになります。長距離輸送や多頻度配送を行う事業者にとって、燃費の良し悪しが経営に与える影響は小さくありません。
ナンバー | 平均燃費 |
---|---|
1ナンバー | 5.2km/L |
4ナンバー | 10.5km/L |
燃費効率を上げる運転テクニック
さらに、エコドライブを心がけることで、燃費をより向上させることができます。
具体的には、急発進・急加速を控える、アイドリングストップを活用する、適正なタイヤ空気圧を維持するなどの取り組みが効果的です。
また、運転前の入念な点検整備も欠かせません。エンジンオイルや冷却水の交換、エアクリーナーの清掃などを怠ると、燃費が悪化してしまうのです。
4ナンバー車は燃費面で有利ですが、1ナンバー車でもこうした工夫によって、燃費効率を高めることが可能です。
事業用トラックでは、ドライバーの運転スキルが燃費に大きく影響します。エコドライブ指導を徹底し、燃費改善への意識を高めていくことが重要だと言えるでしょう。
1ナンバーと4ナンバーのトラック買取価格とナンバーの関係
1ナンバー車と4ナンバー車の買取相場
トラックを売却する際、ナンバーの違いが買取価格に大きく影響します。一般的に、1ナンバー車の方が4ナンバー車よりも高値で取引されるのです。
実際の相場を見てみると、2010年式の4トン車の場合、4ナンバーが80~120万円程度なのに対し、1ナンバーだと150~250万円と、2倍近い価格差があります。
これは、1ナンバー車の需要の高さが背景にあります。より大型で汎用性が高いことから、幅広い業種で活躍できるのです。
一方、4ナンバー車は用途が限定的なため、買い手が限られてしまう傾向にあります。
供給と需要のバランスから、1ナンバー車の高価買取につながっているのです。
ナンバー別の高価買取のポイント
とはいえ、高く売るためのポイントはナンバーによって少し異なります。
1ナンバー車の場合、汎用性の高さが強みなので、できるだけ多様な用途に対応できる状態に整えておくことが大切です。
荷台の傷やへこみを修復したり、エンジンや足回りのメンテナンスを徹底したりと、次のユーザーがすぐに使える状態にしておくと、買取価格のアップにつながります。
一方、4ナンバー車は、逆に専門性の高さをアピールすることが有効です。
冷蔵・冷凍車なら保冷機能を、クレーン車なら操作性を、ダンプなら積載性能を、それぞれしっかりとメンテナンスしておくことで、買取業者に専門性の高さを印象づけられるでしょう。
車両の状態はもちろん、使用目的に合わせた付加価値をつけることが、買取価格を左右するのです。
ナンバーの特性を踏まえ、戦略的にトラックの価値を高めていくことが肝要だと言えます。
1ナンバーと4ナンバーどちらを選ぶべき?
1ナンバーと4ナンバーの違いを様々な角度から述べてきましたが、結局どちらを選ぶべきなのでしょうか。以下で詳しく解説します。
業務内容に合わせたナンバー選択が重要
1ナンバーと4ナンバー、どちらを選ぶべきかは、業務内容によって大きく異なります。
長距離輸送が主体で、大量の荷物を運ぶ必要がある場合は、1ナンバー車が適しているでしょう。車両サイズが大きく、積載量が多いため、輸送効率を高められます。
ただし、イニシャルコストが高く、燃費も悪いのが難点。事業規模が大きく、長期的な利用を前提とする場合に向いていると言えます。
一方、市街地での小口配送が中心なら、4ナンバー車がおすすめです。小回りが利き、燃費性能も良いので、頻繁な配送に適しています。
コストを抑えられるのも大きなメリット。個人事業主や中小企業に適した選択肢だと言えるでしょう。
ナンバー選択のポイントを整理
1ナンバーのメリット
- 大型で積載量が多い
- 長距離輸送に適している
- 高価買取が狙える
1ナンバーのデメリット
- 燃費が悪い
- イニシャルコストが高い
- 車検費用や税金が高額
4ナンバーのメリット
- 小回りが利く
- 燃費性能が良い
- コストを抑えられる
4ナンバーのデメリット
- 積載量が限られる
- 長距離には不向き
- 買取価格が低めの傾向
このように、1ナンバーと4ナンバーにはそれぞれ一長一短があります。重要なのは、自社の業務に適したナンバーを選ぶこと。単に目先のコストだけでなく、長期的な視点を持つことが大切です。
例えば、現在は小規模な配送を手がけていても、将来的に事業を拡大し、大口輸送を請け負うことを視野に入れているなら、1ナンバー車を選ぶのも一案です。
逆に、大型車を使っていても、配送先が限定的で積載量に余裕があるようなら、4ナンバー車に切り替えることでコスト削減につなげられるかもしれません。
ナンバー選択の意思決定フローチャート
以下のフローチャートを参考に、自社に最適なナンバーを選択してみてください。
トラック運送業界でのキャリア形成の観点から
トラックのナンバー選択は、業界でのキャリア形成とも深く関わります。
例えば、大手の運送会社に勤務するドライバーなら、基本的に1ナンバー車に乗務することになるでしょう。
一方、独立して個人事業主になる場合は、4ナンバー車から始めるのが一般的です。
ナンバー選択は、自身のキャリアプランとも密接にリンクしているのです。
トラック運送業界でステップアップしていくためには、事業規模に合わせて適切なナンバーの車両を選択し、着実に経験を積んでいくことが求められます。
ナンバーの違いを理解し、賢明な選択をすることが、業界で長く活躍するための第一歩だと言えるでしょう。
まとめ:1ナンバーと4ナンバーの違いを深く理解し、自社に合ったトラック選びを
トラックの1ナンバーと4ナンバーの違いは、車両サイズや積載量だけでなく、車検費用や税金、高速料金など、様々な側面に影響します。
1ナンバー車は大型で積載量が多い一方、コストが高くつくのが特徴。長距離輸送を大量に請け負う大規模事業者に適しています。
対して4ナンバー車は小回りが利き、コストを抑えられるメリットがあります。小口配送が中心の個人事業主や中小企業に最適と言えるでしょう。
ナンバー選択は、業務内容や事業規模によって大きく変わってきます。自社の特性を見極め、長期的な視点を持つことが重要です。将来の事業展開やキャリアプランを見据えた上で、最適なナンバーの車両を選ぶことが、トラック運送業界で成功するカギとなるのです。
1ナンバーと4ナンバーの違いを深く理解し、自社に合ったトラック選びを。
それが、業界で長く活躍し続けるための第一歩なのです。
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