軽トラの荷台はみ出し規制と違反の罰則〜安全な積載と運転のコツを完全解説！

軽トラの荷台から荷物がはみ出すことは、法律で厳しく制限されています。許容範囲を超える積載は違反となり、罰則や行政処分の対象になることも。この記事では、軽トラのはみ出し規制の詳細と、違反を避けるための積載・運転のコツを徹底解説します。

軽トラの荷台はみ出しに関する法律と規制

道路交通法では、車両制限令の改正により、2022年5月から以下の基準で許可なく通行可能になりました。

一般的な軽トラの場合、最大4074mm(長さ)×1770mm(幅)×3150mm(高さ)までOK。ただしこれはあくまで目安であり、地域や自治体の条例によってさらに細かい規則がある場合もあるため、運送を行う際は必ず確認が必要です。安全運転と法令遵守を心がけ、各種規制を把握しておくことが大切といえるでしょう。

軽トラの高さ制限については『【プロ直伝】軽トラの高さ制限を超える荷物、正しい積載方法を解説！』の記事も合わせてご確認ください。

荷台のはみ出し違反の罰則と行政処分

荷台のはみ出し違反には以下のような罰則規定があります。

軽トラの荷台からの積載物のはみ出しが法定基準を超えると、違反点数や反則金等のペナルティを受けます。積載制限令違反の場合は3点の減点に加え標準6000円の反則金、大きさ制限違反だと2点減点と6000円の反則金、長さ制限違反であれば1点減点で同額の反則金が科されます。

単発の違反なら点数や反則金で済みますが、悪質な違反を繰り返すと免許停止や取り消し等の重い行政処分を受ける可能性があります。例えば積載制限令違反で1年以内に2回以上の違反をすると30日以内の免許停止、3回以上だと免許取消しとなる厳しい基準が設けられています。

違反者が会社や事業主に雇用されたドライバーの場合、使用者である会社側にも責任が問われることがあります。違反者を選任・容認していた場合は使用者にも反則金が科される上、悪質な違反の常習では事業用自動車の使用停止処分等に発展するリスクがあるのです。

運送業に携わる個人・法人問わず、積載のルールを軽視せず真摯に受け止める必要性は非常に高いといえます。違反による直接的な罰則だけでなく、免許や事業への影響も甚大であることを認識し、コンプライアンス意識を持った運行を徹底しましょう。

荷台からのはみ出しを防ぐ積載の３つのコツ

荷台からの積荷のはみ出しを防ぐためのポイントは以下の通り。

重心バランスの安定化

軽トラの荷台からの積載物のはみ出しを防ぐには、積み方のコツを押さえることが大切です。まず重心バランスの安定を意識し、重たい荷物は下に軽い荷物は上に配置しましょう。左右の重量バランスも均等に保ち、荷崩れを防ぐために荷物の隙間をなるべく詰めるのがポイントです。

ロープや固定具の正しい使用法

ロープや固定具の正しい使い方も欠かせません。荷物の形状や材質に適した固定具を選び、しっかりと強く縛ることが肝心です。ロープを使う際は「8の字結び」など、緩みにくい結び方を心がけましょう。突っ張り棒やゴムバンドを併用すれば、さらに荷崩れのリスクを下げられます。

微調整のテクニック

積載時は幌やゲートをしっかり閉める、定期的に固定具の劣化をチェックするなどの基本動作も大切。
はみ出しギリギリの際は、積み込み後に入念にチェックし微調整を繰り返すことが大切です。5cmでも出ている部分があれば思い切って積み直す勇気も時には必要でしょう。走行中の荷崩れも想定し、規定内に収まる程度の余裕を持たせるのも賢明な方法です。

加えて、幌の固定やゲートの閉め忘れ防止などの基本動作も積載時のマストです。日頃からロープ等の固定具の劣化をチェックし、常にベストな状態で使えるよう管理しておくことも重要となります。正しい知識と慎重な作業を積み重ねることが、安全運転の第一歩といえるでしょう。実践的なテクニックをマスターし、確実な積載を習慣づけましょう。

まとめ

軽トラの荷台からの積載物のはみ出しについては、法律で厳しい規制が設けられています。許容範囲を超える積載は、違反点数や反則金等の罰則対象となる上、悪質な違反の常習は免許取消し等の重い処分に発展することも。ドライバー個人だけでなく、使用者である会社も連帯責任を問われます。

積載のルールを守るためには、重心バランスの安定化や適切な固定具の使用など、正しい積載テクニックの習得が不可欠です。加えて日頃の車両点検、天候や路面に合わせた柔軟な運転、社内の安全教育などにも注力し、過積載のリスクを未然に防ぐ工夫が求められるでしょう。

規則を軽んじることなく、プロドライバーとしての矜持を胸に安全運転を徹底する。それこそが運送業に携わる者の責務であり、輸送の安全と効率を高める近道といえます。法令遵守の意義を深く理解し、一人ひとりが高い意識を持って職責を全うしていく姿勢が何より大切です。